2025年12月の日記

読書日記とか、音楽や映画を含めて鑑賞したもののログをつけたいなと思っていて、試しに書いてみた12月の分の日記を公開します。
でも1月以降こんなふうに日記日記したかたちでは続けていないです。作品名のメモだけつけてある。
なのでもしかしたらたまに感想や日記の断片が上がるかもしれません。気合を入れたレビューとかはこのサイトのArchievesのところにあります。こっちのDiaryカテゴリはもうちょっと気楽な感じです。


2025.12.02 Tue
日曜にiPhoneを部屋着のズボンのポケットに入れたまま洗濯してしまった。その日の夕方にアップルストアで注文した新しいiPhoneを、今日仕事のあとで郵便局まで受け取りに行ってきた。水没した方は透明なガラスの向こうも浸水したようになっていて、色味も青くくすんでいるけれど、電源は点くし操作もできる。でも明らかにもう使い続けるのは無理である。新旧の機体を近くに置いてデータ移行を待つあいだ、『ゆりでなる♥えすぽわーる』の5巻を読み返す。ゆりぽわの話をすると長くなるのと、眠いので今日はここまで。この文章はベッドに寝転んで枕に顎をのせてポメラでぽちぽち書いています。

 

12.03 Wed
寒さのギアが一段階上がった。帰りにファボーレでコートを買う。お洋服は平日夜のショッピングモールで買うことが多い。空いているので。帰りに立体駐車場から出ると、ほんのりの二乗くらい路面が白い。みぞれが降っていた。
車での通勤中にオーディブルで聴いている『細雪』は下巻の十七から十八途中まで。デートお誘い電話をかけたのに雪子の態度がはっきりしなくて憤慨した見合い相手から、こっぴどく縁談を断られるあたり。雪子に対して「はっきりしろよ! せめて嫌なら自分でちゃんと言葉にしなさいよ……」と何度もつっこみながら、いらいらして聞いているのだけれども、そうは言ってもそこまで頑固に嫌なものは嫌を貫けるなんて見上げた根性だ!豪胆に社交を舐めていて素晴らしい!と拍手せずにはいられない気持ちもまたあるのであった。細雪「おもしれー女」ランキングはやはり分けても雪子がダントツかもしれない。「(モテ)男性になびかない」という意味での「おもしれー女」の、突き抜けて気が弱い(けど我が強いにもほどがある)バージョン。
でも細雪おもしれー人物ランキング、ファニーの意味なら断然、女中のお春どんなんですよね。『嵐が丘』がネリーの視点から語られるみたいに、お春どんが再話したバージョンの蒔岡家の物語も読んでみたい。

 

12.04 Thu
有線で流れてきたあいみょん「ビーナスベルト」に聴き入ってしまって、初めて耳にして曲名も知らなかったのだけれど、なんだか今の自分のための曲みたいに思えてぐっときた。
雪は車や地面をうっすら白くして、数時間でぜんぶ消えた。まだまだぜんぜんかわいい。
『細雪』は下巻の二十一の途中まで。妙子が鯖寿司に当たって赤痢になるあたり。ほんとうに病気の多い小説だ。いろんな人が入れ替わり立ち替わり大小様々の程度の病にかかる。しかも描写がなんだか詳しいし、しばしば口調がハイになる。「注射をじゃんじゃん打たねばならない」とか。
しかし基本的にワンセンテンスが長いというか、接続詞でつながっていくのだけれども、(←こういう感じ)耳で聞くにつけても意味内容を取りこぼしたり追っつかなくなったりすることはほとんどなく、なるほどそんなところにも谷崎の面目が躍如しているのだ、と笠木は思うのであった。そしてこれは完全に余談なのだけれども、Vtuberの月ノ美兎委員長が先だって雑談で戦場ヶ原ひたぎの口調を執拗に真似ていた回があり、そのときにわざとらしいくらいあの特徴的な「だけれども」を連呼していたことなども思い起こされ、この小説を聴き始めた当初は「だけれども」を聞くたびに委員長の姿が浮かんだのであった。

うしおさんとたじまさんの「現代短歌よもやまばなし」共有結晶の回。必読。

第9回 共有結晶の話(前編) - 現代短歌よもやまばなし

うしおとたじまが現代短歌やそれぞれの関心を話すブログ企画。共有結晶の話、前編です。

 

12.07 Sat - 08 Sun
奈良→京都
『曲がらなければ伊勢まで行ける』三潴忠典
『水と自由』上川涼子
「現代短歌」No.112  現代短歌社賞の候補作と選評

現代歌人集会の秋季大会(冬やのに)へ。前日に奈良に泊まって、西ノ京をみてきた。前回いったときは修復中だった薬師寺の東塔がお披露目されていた。これが凍れる音楽ちゃんですか。すばらしい。仏像だと今回は聖観世音菩薩像にぐっときた。

 

12.12 Fri
出勤中の車内で『細雪』を聴き終える。雪子の人物造形がほんとにほかに類をみない。なんなんだこの人は、と思わせる。
というか、時代が時代だし家柄が家柄なので雪子の中にその選択肢がないだけで、雪子ってべつに結婚したくないんじゃないのか。

 

12.13 Sat
東京へ。旅には手許に文庫本を連れて行きたい。
ずっと積読していた宮木あや子『雨の塔』を読み始める。
この小説はTwitterで相互フォローの、絵を描く人がおすすめしていてずっと気になっていたのだった。それもたぶん10年近く前のことなのでは? あるアニメの僕が好きな二人組をその人も好きで、イラストにいいねしたり薄い本を通販で買ったりした。何年もとんとTwitterで見ないので、便りがないのは元気な証拠、いわんやSNSをや、と思いたい。

上野駅で柳川麻衣さんとお茶。りんごのコンポートが添えられたケーキをいただく。

上野東京ライン(名前の情報量が雀の涙)で戸塚へ。神奈川県民である妹と合流して、スヌーヌーの舞台「月の入江」を観る。
スヌーヌーの笠木泉さんのことは「笠木さん」でTwitterをエゴサしていたのがきっかけで知って、戯曲「モスクワの海」と「海まで百年」は読んでいた。寝る前に声に出して読むのがしっくりくる、かそけき肉声のダイアローグス。
遊離した心も、歩くしかない身体も、どちらも今この瞬間にある、ということが、そのまま舞台の上にあった。おばあさん役の渡辺梓さんはせりふの通りの衣装を着ていたけれど、「お気に入りのスニーカー」だけは舞台上では黒い靴だった。他の三人も同じく黒い靴。足枷かもしれないし、連帯の証かもしれない。
晩年の、いや、晩年の少し手前、施設に入る前の祖母が、家の玄関までの石段に手をつきながら休み休み登っていた光景をまざまざと思い出した。
それから、後半のベランダのシーンからは、雪舟えまさんのこの歌が思い出されて、頭のなかで鳴っていた。

面接に行かず海まで六時間歩いたというその海を思う 雪舟えま『たんぽるぽる』

妹の家まで並んで電車に揺られながら見た黄昏のあおい空の色がしみじみとよかった。
みたあとに世界の彫りが深く、けれど肌理はやわらかくなるような芝居だった。

 

12.14 Sun
相模原市博物館の「ポケモン天文台」展
町田→新宿→東京経由で乗り換えて、新幹線で帰宅。
町田でパイナップルラーメンを食べた。

 

12.31 Wed
ここ2週間くらいの記録をつけそびれている。何を見たり聴いたりしたんだっけ……。
そうそう、通勤中に聴くオーディオブック、『コンビニ人間』(村田沙耶香)を聴きました。おもしろかった。
主人公側と周りの普通の人たちと、どちらをどんなふうにどれくらい怖いと思ったかの話をいろんな人に聞いてみたい。
それから、アニメ『前橋ウィッチーズ』を見始めました。いま6話まで。
吉田恵里香さんは『ぼっち・ざ・ろっく』を観たのと、昨年富山に講演に来られたときに聴きに行った。でも『虎に翼』は総集編をつまみ食いした程度で、要は吉田さんのオリジナル作品ってちゃんと観たことなかったのでした。あ、あとチェリまほこと『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(これも漫画原作)も観た。前に読んだチェリまほについてのインタビューすごいよかったです。

沼堕ち続出ドラマ“チェリまほ”の多様な世界はどうやって作られたのか【脚本家・吉田恵里香さん】 | 横川良明の「エンタメから見る今」きょう何考える? | mi-mollet(ミモレ) | 明日の私へ、小さな一歩!(1/3)

今、社会の価値観が急速に変わりつつあります。それぞれの多様性を尊重し、一人ひとりがもっと生きやすい社会をつくっていこうというムーブメントが活発化する一方で、自…

この読書日記、最初はポメラで書き始めたけど、iPhoneとMacの同期も楽だし、どうせだらだらスマホを触ってしまうのだから標準搭載のメモアプリでフリック入力で書く→ Macでキーボード入力で肉付けする のがいちばん良い気がしてきた。
もっとそっけない寄りに、観たもの、聴いたもの、読んだものを記録してコメントする形式でもいいかな、と思ったのだけれど、やっぱり日記のほうが書きやすいかもしれない。
でも来月からまた変わってるかも。

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